access_time2017年4月13日 更新
親子リレー返済なら高齢でも住宅ローンが組める?

こんにちは、自称“不動産業界の申し子”、コンサルタントF山です。
少子高齢化と言われて久しい日本では二世代同居が見直されており、その住まいの器となる二世代住宅もどんどん進化しています。話題の二世帯住宅を検討している親子に最適なのが、住宅ローンの親子リレー返済。そのメリットや注意すべき点などをアドバイスしましょう。
二世帯住宅の夢を叶えるなら親子リレー返済がぴったり?
S木さんは結婚を機に、自分の両親も一緒に暮らせる二世帯住宅の購入を考えています。両親と話し合いをしていると、70歳を超えたS木さんの父親から、住宅ローンの親子リレー返済を提案されました。
親子リレー返済は初めに親が住宅ローンを返済し、親が高齢になったら子どもや孫といった後継者がローンの返済を受け継ぐことを言います。二人が連帯債務者となり、年収を合算して申し込みができるので比較的高い金額の住宅ローンを借り入れることができます。また、通常の住宅ローンでは申し込み年齢の上限が70歳未満とされていますが、親子リレー返済なら70歳を超えた親であっても一緒に住宅ローンを組むことが可能です。
親子リレー返済のメリットってどんなこと?
・高齢者でも住宅ローンの後継者がいれば、住宅ローンの申し込みができる。
・子どもの年齢が45歳以下であれば最長で35年の長期ローンを組むことが可能。
・最初は親が住宅ローンを返済するため、子どもは将来に備えた貯蓄に専念できる。
親子リレー返済の注意点ってどんなこと?
・子どもが新たに家を購入しようとしても、親子リレー返済のローンが完済していないと住宅ローンが組めないことがある。
・親が亡くなった場合、親の残りのローンを子どもが支払うことになり、場合によっては子どもが単独で借り入れした場合よりも負担が大きくなる可能性がある。
・親が亡くなった場合、土地と家屋の相続権は親子リレー返済の後継者に譲渡される。相続問題でトラブルとならないように、親族の間での共有名義と持ち分についての事前の協議が必要。
次回も、コンサルタントF山がちょっと難しい不動産用語を分かりやすく解説します。どうぞお楽しみに!