access_time2017年7月21日 更新
抵当権の抹消手続き、自分でやるにはどうする?

こんにちは、自称”不動産業界の申し子”、コンサルタントF山です。抵当権の抹消手続きは、司法書士に依頼するのが最もラクで確実な方法ですが、費用面を考えると自分自身で行いたいという方もいるのではないでしょうか?
今回は、自分で抵当権抹消手続きを行う際の詳細な流れや必要な書類について解説していきます。
後学のためにも抵当権抹消手続きは自分自身で
郊外にある自宅を売却して都心部に転居する予定のO川さんは、抵当権の抹消手続きをご自身でやってみようと考えているようです。
さっそく自分で抹消手続きを始めよう
【1】住宅ローンの完済後、金融機関から抵当権の抹消を自分で行うかどうか確認する書類が届きます。自分で行う申請すると、下図のような抵当権抹消書類が届きます。書類に不足がないか確認し、必要事項を記入します。
金融機関の書類は訂正ができない場合もあります。ミスを未然に防ぐためにも、疑問に思う箇所があれば、すぐに問い合わせるようにしましょう。万が一、紛失してしまうと再発行ができなかったり、再発行に時間がかかったりすることもありますので書類は厳重に保管しましょう。
また、金融機関から届く書類には3ヵ月の有効期限があります。この有効期限は書類の発行日を起点にしているため、手元に届いた時にはあまり時間がないということもありえます。事前にきちんと確認し、必ず期限内に手続きを終えられるよう気をつけてください。
【2】次の書類などを用意して法務局へ行きます。
抵当権抹消登記をしたい不動産の所在地によって管轄の法務局が決まっています。法務局の業務時間は平日8:15~17:15なのでご注意ください。事前予約でスムーズに相談できることもありますので、事前に管轄の法務局に問い合わせてみましょう。
登記申請書は自分で作成する書類です。法務省のサイトに、抵当権抹消登記申請書の雛形があるので、ダウンロードして使用します。
また、A4サイズで抵当権抹消登記申請書以下3枚の書類を用意、束ねます。
【3】法務局の登記相談コーナーで書類をチェックしてもらいます。
相談員は抵当権抹消登記申請書と不動産の全部事項証明書を照らし合わせながらチェックします。訂正箇所があった場合は、認印で修正します。相談後、収入印紙を購入して抵当権抹消登記申請書などを束ねた用紙の3枚目の白紙部分に貼付します。
【4】登記申請受付コーナーで抵当権抹消登記申請書
担当者に提出します。登記完了予定日が示されていて、通常10日程度かかります。
【5】登記完了日に登記完了書類を受け取り、終了。
ちなみに・・・抵当権抹消登記は郵送でも可能
抵当権抹消登記書類一式を用意し、登録免許税の収入印紙を貼ります。次に、抵当権抹消登記完了後の書類を返送してもらうための返信用封筒、簡易書留分の切手を貼っておきます。それらをまとめて管轄の法務局へ郵送し、書類に不備がなければ手続きが完了します。過去に抹消登記を行ったことがある方にはおすすめです。
次回も、コンサルタントF山がちょっと難しい不動産用語を分かりやすく解説します。どうぞお楽しみに!