access_time2017年7月14日 更新
投資初心者は要注意!新築ワンルームマンションの落とし穴

こんにちは、自称”不動産業界の申し子”、コンサルタントF山です。
不動産投資にもいろいろなカタチがありますが、代表的なものに新築ワンルームマンション投資があります。
単身者向けマンションの一室を購入して賃貸することで家賃収入を得るという投資スタイルは、比較的少額の自己資金で手軽に始められることから本業のあるサラリーマンにも人気。不動産投資市場が活発化し、ワンルームマンションの開発は相変わらず利便性の良い都心部を中心に進んでいます。
投資初心者にとって、果たして新築ワンルームマンションの購入は最良の選択なのでしょうか?今回は新築ワンルームマンションを検討する際に気を付けたいことをご説明します。
新築ワンルームマンションを買うべきかどうか
不動産投資に関心のあるU村さんは、投資用マンションのデベロッパーから営業を受けていて、どうやら気持ちが揺れているご様子です。
”新築”は確かに魅力的!だけど最初の入居者だけ・・・・・・?
不動産投資における「新築プレミア」とは、新築物件であることをアピールすることで同じ間取りや広さの他物件よりも高く貸し出す手法のことを言います。一見、オイシイ話のように思えるかもしれませんが、どんな物件も一度入居者がつけば「新築」としての価値は失います。
当然、次の入居者に対しては中古物件の相場の家賃設定で貸し出すことになりますから、あっと言う間に新築ワンルームマンションは中古ワンルームマンションへ……。不動産投資は中長期的に所有することで収益を上げていくものなので、あまり目先のことばかり考えていても仕方ないと言えるでしょう。
覚えておきたい、新築ワンルームのデメリットあるある
【1】節税効果は初めの数年間のみ
新築ワンルームマンション投資の営業トークによく使われる謳い文句の一つが節税効果です。確かに購入後の数年間は設備などを経費にできますが、毎月の管理費・修繕積立金や毎年の不動産取得による固定資産税や都市計画税などの負担の方が比較すると大きくなります。
【2】必ずしも資産価値が高いわけではない
買った時はピカピカの新築でも住宅ローンを支払い終わった頃には、どうなっているでしょうか。管理組合がしっかりしていて築古でも状態が良いとしても、見込んだ家賃収入が得られるとは限りません。本当に高い金額を支払って購入する価値があるかどうか、見極める目が必要です。
【3】売却損の可能性が高い
新築物件は購入時の負担金額が大きくなる分、最終的に高く売却できることを期待したいところ。しかし築浅で状態の良い物件でも、売却価格は購入時の7割程度にとどまることを考えると、「新築で購入した物件だから高く売れる」とは決して言い切れません。好景気で不動産価格が高騰するような状況にでもならない限り、売却益を望むのは厳しいでしょう。
【4】空室リスクが高い
ワンルームマンションの入居者のメインは独身の若者層。入退去が頻繁に行われます。ワンルームマンションは、入居者が退去した後、新しい入居者が見つかるまでの空室期間が長引くと、当然ながらその間の賃貸料収入がゼロになります。U村さんのようにオーナーが自宅の住宅ローンがまだ残っている場合だと、二重の支払いとなり家計を圧迫する結果となりかねません。
次回も、コンサルタントF山がちょっと難しい不動産用語を分かりやすく解説します。どうぞお楽しみに!