共同担保を設定された物件の入れ替えについて

access_time2017年8月22日 更新

共同担保を設定された物件の入れ替えは可能?

共同担保を設定された物件の入れ替えは可能?

こんにちは、自称”不動産業界の申し子”、コンサルタントF山です。

不動産投資を意欲的に進めていきたい方にとって、金融機関からの融資は欠かせないもの。融資を受けることで自己資金の何倍もの価値のある物件が購入できるため、上手にローンを活用して物件を増やしていけば、一般的なサラリーマンでも多くの物件を所有する不動産投資家になることも夢ではありません。

ただし金融機関は融資をする代わりに、さまざまな条件を提示してくることがあります。今回のテーマである「共同担保」もその一つ。共同担保を受け入れたばかりに不都合が生じることも……。そんなときの対処法をお伝えしていきましょう。

売却したい物件が共同担保になっている!その対処法は?

T中さんは都内を中心に複数の物件を保有している熱心な不動産投資家です。最近、10年ほど保有していた区分マンションを売却しようと考えているそうですが、そこで一つ問題が発生したそうで……。T中さんがF山の事務所に相談にいらっしゃいました。

共同担保についておさらい!

まずは共同担保のおさらいをしておきましょう。投資目的の不動産を購入する場合、自己資金で足りない分は金融機関からの融資を受けることになります。通常は購入予定の物件そのものを担保に設定し、融資が成立しますが、まれに金融機関による物件評価が低いために、その物件だけを担保にするのでは足りず、別の物件を共同担保に設定することを求められるケースがあるのです。つまり共同担保とは、一つの債権に対して複数の物件をまとめて担保とすることを指します。もっと知りたい方は【知っておきたい!共同担保の基礎知識】を合わせてお読み下さい。

ちなみに共同担保とする物件は、実際は所在地を問わないことも多いようですが、銀行側の本音としては、原則的に支店のあるエリア内にある物件であることが望ましいようです。と言うのも、融資先や担保物件に何か問題が起きた場合、すぐに駆け付けられる距離にあることが鉄則だからだそうです。

共同担保を設定された物件を入れ替えるには

さて、ここで先ほどのT中さんの話に戻りましょう。不動産投資で資産を形成するには、融資を受けつつ物件数を増やしていくことが原則です。そのような意味では手持ちの物件を共同担保に入れて十分な融資額を獲得する方法は非常に有効なのですが、一方で問題もあります。それは物件を共同担保にとられてしまうと、すなわち銀行に抵当権を設定されることになるため、債務者の独断で売却することができなくなるからです。

1棟マンション購入を検討中の方は「共同担保」に気を付けて!】でも解説していますが、場合によっては高値で売るという好機をみすみす逃してしまうこともあり、計画的な出口戦略にも影響を及ぼしかねません。また抵当権は一度設定されてしまうと、外すのは意外と面倒なのです。たとえ返済が順調に進んでいたとしても、すんなりとはいきません。

そのため、T中さんのように複数の物件をお持ちの投資家であれば、現在、共同担保が設定されている物件の抵当権を外す交換条件として、別の物件を共同担保に差し出して入れ替えることで解決する可能性があります。ただし、入れ替える物件に融資額に見合った担保価値があると判断されることが前提です。

後日、T中さんから電話があり、どうやら銀行との交渉は成功したようです。もともと共同担保に設定されていた物件の抵当権抹消の手続きが完了したら、滞っていた物件売却の準備も再開すると意気揚々と語っていらっしゃいました。

 

次回も、コンサルタントF山がちょっと難しい不動産用語を分かりやすく解説します。どうぞお楽しみに!



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