access_time2017年9月20日 更新
サブリースでよく起こっているトラブルとは?契約する前に知っておきたい注意点

サブリース契約とは一見、不動産オーナーにとってとてもメリットがあるものだと感じる方も多いでしょう。不動産オーナーが一番心配なのは、空室や賃貸料金の滞納、家賃の値下がりなどが多いからです。この不安を解消してくれるのがサブリースです。しかし実際には、サブリース契約を結んだ人に大きな問題が起こっています。これからサブリース契約を考えている人は、この記事を読んでもう一度考え直してみましょう。
そもそもサブリース契約とはどんなもの?
サブリース契約とは、物件を不動産会社が一括で借り上げる制度です。不動産会社は、家賃からだいたい1割から2割手数料として受け取ります。オーナーに入る収入は手数料分差し引かれますが、空室や賃貸料金の滞納といったリスクがなくなります。
初めてサブリース契約について、不動産会社から詳しく聞いたオーナーは、とても便利なものだと感じるでしょう。しかし、最近ではサブリース契約に大きな問題が起こっているといわれています。ではいったいどのようなことが起こっているのでしょうか。
サブリース契約にはどんな問題が起こっている?
相続税の節税のために、ひとり暮らしの高齢者がアパートを建てるといったケースが増えているようです。不動産会社は巧みなトークで、サブリース契約をすすめます。最初は、ただの世間話だった不動産会社の営業も、少しずつ契約の話にもっていきます。最終的には断りにくい状況になったというケースもあるようです。
また、高齢者だけでなくサブリース契約にある「一括借り上げ」や「家賃保証」といった言葉から簡単に契約を結ぶ人が多いという問題もあります。不動産会社の話を聞けば、アパートさえ用意すれば、簡単に儲かると思いこんでしまう人もいるのでしょう。
もちろん、サブリースを契約するとアパートの管理をする手間がなくなり、空室の心配もありません。しかし、実際は家賃が下がったり、契約が途中で打ち切られたりすることもあります。また、もし途中で不動産会社がサブリース契約を解除しても、不動産会社に大きな損失はありません。すでに、アパートを建てている時点でかなりのもうけが出ているからです。
何も知らないオーナーは、問題が起きてから初めて契約書にこれらのことが書いていることに気が付くといったケースも多いようです。不動産会社の営業は巧みな話術で、メリットだけを伝えてきます。このような問題が起こらないように、高齢者の場合は周りの方が気を付けるべきでしょう。
サブリース契約が本当に必要なのか見極めることが大切
このようなアパート経営が本当に必要かどうかは、不動産会社の話だけで決めるのは危険です。本当に、アパート経営をすれば相続税が節税できるのか、安定した家賃収入が確保できるのか確認しておくことが大切でしょう。
また、その場所にアパートを建てると本当に入居者がいるのかということも想定しておいた方がいいでしょう。例えば、駅から10分以上離れているアパートやワンルームなどその地域に求められた物件でなければ、入居する人が少ない可能性も考えられます。
賃貸物件はどのような場所でもニーズがあるとは限りません。これから建てようとしている場所にどのようなニーズがあるかを調べることはもっとも大切です。まず、インターネットの不動産サイトでどのような部屋に人気があるのか確認してみてもいいでしょう。
サブリース契約は、新築から10年ほどすれば契約の見直しが行われます。将来的に家賃が下がったり、契約解除されたりすることも考えられるので、そういったリスクについても把握しておきましょう。
サブリース契約は安易に契約するのは危険
サブリース契約は、アパート経営を考えている人にとってとても便利な契約に思えるかもしれません。しかし、いろいろな問題が起こっているので、不動産会社の言葉だけを信じるのではなく、契約をする前に保証料や解約などについて契約書をじっくりと確認しておきましょう。