住宅購入時に必要な頭金・手付金・諸経費とは

access_time2017年7月5日 更新

あなたは説明できる?住宅購入に必要なお金の名目「頭金」「手付金」「諸経費」について

あなたは説明できる?住宅購入に必要なお金の名目「頭金」「手付金」「諸経費」について

夢のマイホーム購入には数千万円レベルの大きなお金が必要になりますが、不動産の取引というのは金額の大きさもさることながら不動産業者、金融機関など複数の利害関係者が絡んできます。

取引上にこのように複数関係者が登場し、さらに大きなお金が動かされる場合、購入シミュレーションの段階で色々な「名目金」が示されます。

住宅の購入を検討している方にとっては「全部でいくら必要かさえ分かればいいのに」と思ってしまうかもしれませんが、これは逆に不利益を被ってしまう危険があるのでいけません。お金の流れが大きすぎて不透明になりがちな不動産取引においてこそ、目の前に示された「名目金」が一体どのようなものなのかを理解しておく必要があります。

今回は住宅購入の際に登場する「頭金」「手付金」「諸経費」の3つの名目金について理解を深めましょう。

「頭金」ってどんなもの?

「頭金」という名前は意外と耳にすることが多いので初めて聞くという方は少ないと思いますが、ではその性質について自信を持ってはっきり説明できるかというと、ちょっと戸惑ってしまうかもしれませんね。

特に他の2つの名目金と並べられると「何が違うんだっけ?」となってしまうでしょう。

頭金というのは、何かを購入する際に自己資金だけでなく借入れを予定している場合において、購入に使える自己資金分のことを指します。ですから住宅購入の場面で言う頭金とは、「物件購入価格のうち自己資金で賄える金額」を指すことになります。

住宅購入には多額の資金が必要ですので自己資金だけで購入できるケースは少なく、金融機関の住宅ローンを利用することが多いですね。

こういった借入金は借金ですから利息が絡むので、ローンの額が大きくなればなるほど返済にかかる負担も大きくなります。ですから基本的には借入れ金額は小さくし、「頭金」(自己資金)の投入分を増やせばローン返済にかかる負担は減らすことができます。

ローン返済にかかるリスクの面を小さくしたいならば「頭金」をできるだけ増やした方が良い、ということになりますね。ただ住宅購入後の生活資金のことなど総合的に考える必要があるので、頭金をいくらに設定するかはしっかりとしたシミュレーションが必要です。

ローンの借入金額が大きくなると金融機関が金利を下げてくれることもありますが、安全面を重視するならばやはり借入額は小さくしておく方が安心です。

ケースによっては頭金を用意しなくても全額をローンの借入金で賄えることもあり、これを「フルローン」といいますが、その場合は頭金は0ということになります。

では「手付金」とは?

手付金は日常の小さい取引では用いられることはほとんどありません。

しかし不動産取引のように大きな取引の場合、相手方との契約が確かに結ばれたということをお互いに確認し合うことで取引の安全性を高めたいという意識が働きます。そこで契約が成立したということを証明する証拠金のような意味合いで買い手から売り手に交付されるのが「手付金」です。

法律上の手付金には3つの種類がありそれぞれ法的な性質が異なるので、「手付金」という名目金が現れたらどの種類にあたるのかを意識してください。

ほとんどの場合、不動産取引で登場する手付金は「解約手付」という種類の手付金となりますし、契約上で特に種類の定めがない場合も法律上は解約手付とみなされることになります。

この種類の手付は、確かに契約は締結したがその後の状況が変わり、「やっぱり買うのを止めた」とか「やっぱり売るのを止めた」という事態になった場合に、手付金を軸にして双方痛み分けとして事態を処理することができるものです。

もし買い手側が他にもっと良い物件が見つかり、契約した物件を買わないことにするという場合、支払った手付金を放棄して(返還を求めないということ)、契約を解除することができます。反対に売り手側が「もっと良い条件で買ってくれる人が見つかった」という場合は、受け取った手付金の2倍の金員を相手に交付して契約を解除することができます。

もし無事に契約が履行された場合は、物件の価格に手付金が充当されることになるので、買い手はその差額を支払うことになります。

 

他に、あまり用いられることはありませんが、手付の種類にはもう2つ「違約手付」と「証約手付」があります。違約手付は購入代金を支払わなかったなどの契約の不履行の際に、「罰」を加える意味でその手付金を没収されるものです。

ただし契約の不履行によって生じた実際の損害についてはこれとは別に損害賠償として請求を受けることもあるので、違約手付の没収だけで事が済まないこともある点に注意が必要です。

「証約手付」は契約締結を証明するためのお金として交付されるものです。例えばその証約手付の領収書をもらうことで契約の存在を証明することができます。

ただ他の種類の手付と違って契約を違えた場合の具体的な解決について定めるものではないので、損賠賠償などで予想しない金額を請求される可能性もあります。

他の種類の手付も証約手付と同じく契約を証する作用がありますが、証約手付は手付の放棄や罰について特に定めるものではいない点で違いがあります。

じゃあ諸経費(諸費用)とは何?

諸経費はザックリいうと購入する住宅など物件の代金以外に必要になる費用をいいます。冒頭で述べましたが不動産取引には売り手と買い手の2者だけでなく色々な関係者が取引に関与します。

それら関係者の尽力に対する手数料であったり、あるいは税金関係、保険関係などが入ってきます。

 

以下に具体的な名目を上げてみましょう。

①税金関係

・登録免許税:不動産は引き渡された後すぐに法務局で登記を行います。権利を第三者に主張するために必要になりますが、その際にかかる税目です。

・印紙税:わが国では一定の書面作成時に一定額の印紙を購入して貼付する形で印紙税を納めますが、不動産の取引契約書も対象になります。

・固定資産税の清算金:固定資産税は毎年1月1日の所有者に課税されるので、年の途中での取引では売り主が1年分の納税を負担しています。買い手に権利が移った後の税金分は日割り計算をして、買い手が売り手に金員を交付することで清算します。

・不動産取得税:不動産の取得(買い受ける際)にかかる税目です。

 

②手数料関係

・不動産会社に支払う手数料:住宅購入に際して不動産会社に仲介を依頼している場合には、成功報酬として一定の手数料の支払いが必要です。

・司法書士報酬:不動産の所有権移転などに伴う登記作業を司法書士に依頼する場合にかかる手数料です。

・融資手数料:住宅ローンを利用する場合に金融機関に対して必要になる手数料です。

 

③保険関係

・火災保険や地震保険:多くの場合大切な住宅のリスクに備えるために必要になります。

・団体信用生命保険料:住宅ローンの利用の際に必要になることがあります。

・住宅ローンの保証料:住宅ローンの利用時に必要になる保証料です。

 

④引っ越し代など

意外と盲点なのが引越しにかかる費用です。家族の人数や家具の量、引っ越し先までの距離などにもよりますが、ファミリー世帯では結構な出費になります。どうでしょうか、諸経費についてざっと挙げてみても結構ありますね。

 

性格としては購入する物件そのものの値段ではなく、それ以外にかかるものだということがお分かりになったかと思います。

諸経費の額は個別ケースでしっかり見積もる必要がありますが、概算として新築物件の購入では大体住宅価格の4%~6%、中古物件の購入では大体7%~10%程度の諸経費がかかるとされています。

まとめ

今回は住宅購入の際に登場する3つの名目金「頭金」「手付金」「諸経費」について見てきました。それぞれどのような性格をもつものかご理解いただけたと思います。

不動産取引では色々な用語が出てきますが、取引当事者として最低限の見識は備えておきたいところです。

皆さんは今日ここで学ぶことができましたから、不動産業者とのシミュレーションで「頭金」「手付金」「諸経費」が出てきても慌てることなく、しっかり話を聞くことができますね。



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