旧耐震物件の売却の難しさを解説

access_time2017年4月26日 更新

あなたの家は大丈夫?旧耐震基準の物件は売却が難しいという真実!

あなたの家は大丈夫?旧耐震基準の物件は売却が難しいという真実!

こんにちは、自称“不動産業界の申し子”、コンサルタントF山です。

旧耐震物件は、新耐震物件よりも耐震強度が弱いことを皆さんご存じだと思います。旧耐震基準で建設され、耐震補強が一度もされていない物件はどうしても買い手が限定され、売却がきわめて厳しい現状にあります。

旧耐震物件である木造戸建て住宅やマンション・ビルはなぜ買い手がつきにくいのか、それらを取り巻く環境の実情をお伝えしましょう。

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高額な耐震補強工事

築年数が古い木造戸建て住宅は、耐震補強工事に数百万円から1000万円以上の費用がかかります。自治体によって耐震補強工事に一部助成金が出る制度もありますが、それだけでは到底工面することはできません。

建ぺい率や容積率をオーバーした違反建築の木造戸建て住宅は再建築不可です。耐震リフォームした場合、新築物件以上に費用がかかることが大半です。

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木造住宅だけでなくマンションやビルも同様で、耐震補強をしようとすると莫大な金額がかかります。東京都江東区にある某マンションでは、耐震補強工事を含んだ大規模リフォームに対して総工事費が約6億円もかかるという概算が出るほどです。これは居住者から支払ってもらう管理費修繕積立金を、月5万円以上に設定しないと確保できない金額です。

耐震補強工事を含んだ大規模リフォームには管理組合の決議が必要ですが、高額な費用がかかるとなると全体の意見がまとまらず、いつまで経っても工事を実施できないというケースは珍しくありません。2013年に改正された耐震改修促進法では「耐震改修の必要性の認定を受けた分譲マンションにおいては、大規模な耐震改修を行おうとする際の決議要件を「4分の3以上」から「過半数」に緩和する」となりましたが、それでも状況は変わらないようで……。

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旧耐震物件を購入するときは住宅ローンの借り入れが難しい?

築25年以上の旧耐震基準の物件は、購入する際に住宅ローンを借り入れたいと考えても、金融機関から拒否されることがあります。たとえ古くて比較的安価な物件だとしても、自己資金だけですぐに購入できる人ばかりじゃないでしょう。そうなるとなかなか買い手が見つからないのも当然かもしれません。

また、旧耐震基準のマンションの購入には常に建て替えのリスクが伴います。「古くても立地がよいマンションをリフォームして住もうかな」と考えた矢先に、マンションの大規模修繕が始まってしまった……なんてこともありえるからです。

ご説明してきたように、旧耐震物件は暮らし続けるうえの不安があるだけでなく、売却したいと思ったときに売却できないという将来的なリスクをはらんでいます。旧耐震物件の売却を検討している方は不動産売却のプロに相談するなど、なるべく早めに対策を考えることをおすすめします。

 

次回も、コンサルタントF山がちょっと難しい不動産用語を分かりやすく解説します。どうぞお楽しみに!



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