マンションの修繕積立金の仕組み

access_time2017年7月6日 更新

あなたのマンションは大丈夫?売却を考えているなら修繕積立金にも注目しよう

あなたのマンションは大丈夫?売却を考えているなら修繕積立金にも注目しよう

こんにちは、自称”不動産業界の申し子”、コンサルタントF山です。

現在、所有しているマンションをゆくゆくは手放そうと考えている方、意外と多いのではないでしょうか?その時に「いくらで売れるのか」というのはもちろん気になると思いますが、「そもそも売れるのか(買主が見つかるのか)」という問題もありますよね。

マンションの売却に成功するためのポイントとしては、一般的に立地や築年数、間取り、構造などが挙げられます。それらは当然、買主が見つかるかどうかを左右する重要なポイントですが、意外と見落としがちなのが修繕積立金なのです。

売却検討中の自宅マンション…修繕積立金が不足している!?

つい先日、中古分譲マンションの売却を検討しているH田さんから、このような相談を受けました……。

H田さん
実はうちのマンション、修繕積立金があまり貯まっていないらしいという話を管理組合の知り合いから聞いたんですよ
コンサルタントF山
うーん、それは困りましたね。H田さんは売却を考えているわけですから……
H田さん
えっ!?修繕積立金って、売却に何か悪影響を及ぼすのですか?
コンサルタントF山
大ありですよ!例えば購入後に大規模修繕が行われるとしましょう。その時、修繕積立金が少ないと、どうなります?
H田さん
お金が足りないから、入居者にまとまった修繕費を請求しなくちゃなりませんね
コンサルタントF山
そうです!修繕費は各オーナーがかなりの金額を修繕積立一時金として持ち出すことになりますよね。修繕積立金が少ないマンションの場合、そういった事態を心配して、買主がなかなかつかないことがあるんです……!
H田さん
それは確かに大変だ!ところで、うちのマンションの修繕積立金の残高を確認することはできるのですか?
コンサルタントF山
管理組合の総会議事録などを見れば修繕積立金の状況を知ることができますよ
H田さん
もし修繕積立金が本当に少なかったら……どうしよう?
コンサルタントF山
その時は、とにかく早めに買主を探しましょう!不肖F山、全力でお手伝いします!

基本をおさらい!そもそも「修繕積立金」って何?

マンションを購入した人が毎月支払うお金といえば、住宅ローンと管理費、そして修繕積立金です。ローンの返済はもちろんですが、修繕積立金も絶対に欠かせない重要なものです。長きにわたりマンションの性能を保持し、安全で快適に暮らすためには、時間の経過とともに老朽化が進む外壁や共有部分を定期的にメンテナンスすることが大切だからです。

修繕積立金は、これらの工事や修繕にかかる費用に充てられます。高額な費用がかかることもあるため、組合員が毎月計画的に積み立てることで、いざという時に備えているのです。ちなみに修繕積立金の管理・運営は原則、管理組合あるいは管理組合が依頼する管理会社が実施します。

大規模修繕にはお金がかかる…買主の目もシビアに

修繕工事の目的は「居住者自身が安全で快適に暮らせるために」というのが第一ですが、H田さんのように近い将来、売却を考えている場合にも2つの側面で重要な意味を持ちます。

ここで、中古物件を購入する買主の立場になって考えてみましょう。どうせ購入するのなら、中古でも予算の許す限り、メンテナンスの行き届いた良質な物件が欲しいと思いますよね。定期的な修繕が行われていれば築年数が経っていてもマンションの資産価値はある程度保たれるため、比較的高い金額で売却することができるのです。

一方、次のような考え方もあります。買主は中古とはいえマンションを購入するわけですから、住宅ローンの借り入れなどで費用を調達し、ようやく物件を手に入れるはずです。月々の住宅ローンの返済すらやっとなのに、入居後すぐに大規模修繕が行われることになり、しかも管理組合の修繕積立金が十分でないために予想外の修繕費用を請求されたとしたら、どうでしょうか……。

そのような状況になることを懸念して、「いつ大規模修繕が行われたか」ということだけでなく、「管理組合が修繕積立金をどれくらいプールしているのか」を気にする買主は少なくありません。中でも長期修繕計画に基づく10~15年ごとの大規模修繕工事には、多額の費用がかかります。そのため、過去に一度も大規模修繕が行われておらず、近々工事が必要になりそうな物件はなかなか買主が見つからない……ということもありえるのです。

ちなみに…修繕積立金は売却時には戻ってきません

マンションを売却したとき、それまでの修繕積立金が返還されると考えている人もいるようです。しかし毎月修繕積立金を支払っていて、まだ一度も修繕が実施されていなくても、残念ながら修繕積立金は戻ってきません。

法律上、修繕積立金は支払った時点で管理組合の所有になってしまいます。売主がそれまでに支払った修繕積立金は、そのまま次の入居者(買主)に引き継がれることになります。

H田さんのように、管理組合で修繕計画や修繕積立金の残高をチェックして大規模修繕費用をまかなうことが困難だとわかった場合は、早めにマンションの売却を決めることをおすすめします。

次回も、コンサルタントF山がちょっと難しい不動産用語を分かりやすく解説します。どうぞお楽しみに!



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