access_time2017年1月13日 更新

「借地権付き物件はお得」説はホント?所有権と比較したらどう違う?

「借地権付き物件はお得」説はホント?所有権と比較したらどう違う?

こんにちは、自称“不動産業界の申し子”、コンサルタントF山です。

家や土地の購入を検討している方には、「借地権」という不動産用語はおなじみなのではないでしょうか。なかには「借地権付き物件はオトクだ」なんていう巷のウワサを耳に挟んだことのある方もいるかもしれません。

今回はそもそも借地権って所有権とはどう違うの?という疑問から、借地権付き物件は本当にお買い得なのか、どんな特徴があるのかまで、わかりやすく解説していきます!

借地権付き物件は所有権を得るより本当にお得?

昨年入籍したばかりのW田さん。子どもが生まれた時のことを考えて、手頃な一戸建て物件の購入を検討しています。予算の都合上、新築には手が届かないため、中古でちょうどよい物件はないか探していたところ、かなりお買い得な物件を発見。しかしそこには「借地権付き」という聞き慣れない言葉が付け加えられていました。

借地権をよく知らないW田さんは、不動産仲介会社のSさんに借地権がいわゆる所有権とはどう違うのか、尋ねてみることにしました。普通、家を購入するときには所有権が手に入るものだと思っていたからです。

まず大前提として覚えておきたいのが、所有権は土地そのものを所有できる権利なのに対し、借地権は地主さんから土地を借りる権利だということ。ただし、借地権でも地主さんがどうしても土地を使用しなければならないなどの正当事由がない限りは契約が継続するため、地代を払い続ければ半永久的にその土地に住み続けることが可能。それでいて、所有権が得られる場合に比べると7~8割の相場で購入できるので、初期費用が抑えられるわけです。

一見メリットが多いように聞こえますが、やはり借りている土地である以上、借地権ならではの制約があるはず、と考えたW田さん。Sさんに質問すると、「確かに所有権に比べると、借地権は不自由だと思われる面もあります。たとえば、金融機関によっては住宅ローンの借り入れが難しかったり、建物の構造に制限があったりしますからね」と説明してくれました。

いくらお買い得な物件とはいえ、さすがに住宅ローンを組まずに家を購入するのは厳しいもの。また、W田さんは将来的に家を建て替える可能性を考えると、制限があった場合に不都合が生じそうだと感じました。

「賃借権」と「地上権」を混同するべからず!

「ところでW田さん、借地権には種類があることをご存じですか?」とSさん。Sさんによると「この物件は賃借権になるので、地主さんとの交渉などが必要になる可能性がありますね」とのことでした。再びW田さんの頭上にハテナマークが浮かびます。「賃借権って何ですか?」

借地権は「地上権」と「貸借権」に分類され、地上権の場合は地主さんの承諾を得なくても家の建て替えや売却ができるのです。一方、賃借権は必ず地主さんの承諾が必要になり、さらに承諾料を支払わなくてはなりません。ちなみに承諾料の相場は更地価格の3〜5%程度ですが、建物を木造から鉄筋コンクリート造に変更する場合などは10%ほどになる可能性もあります。

ただ、地上権であっても、地主さんとの関係を疎かにしてよいわけではありません。こじれた人間関係は不動産トラブルのものですから、きちんとした信頼関係を築く必要があるでしょう。

お買い得な借地権付き物件は初期費用を抑えられる点で魅力的ですが、所有権が得られる通常のケースに比べると気をつけたいポイントはいくつかあります。W田さんのように、長期的な目で見たときにメリットがあるかどうか見極めたいですね。

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次回も、コンサルタントF山がちょっと難しい不動産用語を分かりやすく解説します。どうぞお楽しみに!



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